全身にうつったとびひ

 5歳の幼児です。1か月前に1か所だった滲出性の痒みが、掻いてしまったことでみるみる悪化してしまった、との事です。病院を転々と変え、指示通りの薬を使いましたが、浸出液は治まる気配がありません。ご相談にいらした時には、腕、肩、腹、足の何か所にも小さい島(紅斑)が広がってしまっている状態です。とびひです。

 細菌が皮膚に感染することで発症します。一か所できると、自分自身で掻いて爪に付着した細菌をあちこちの皮膚に飛び火させてしまうと、このお子さんのような状態になります。皮膚のバリア機能が低下し、抵抗力が弱いと感染しやすくなります。

 プールが始まる季節、早く治して、皮膚に抵抗力をつけなければなりません。抗ウィルス作用、抗菌作用、抗炎症作用の生薬が配合されたお子様でも飲みやすい中成薬を飲んでいただき、漢方の軟膏で湿布をすると、広がっていた滲出性の紅斑が、日を追って治まります。

 この軟膏は、赤ちゃんが使っても、口に入ったとしても安心して使っていただけます。もう一人の小学生も、日に日に改善され、お母様はほっとされていました。

 早い対処は必要ですが、とびひになるとは、思いませんね。皮膚の抵抗力が下がっていると大人でも感染しますので、観察が大事です。使用前、後の写真をホームページに許可をいただいて掲載しています。ご覧ください。

改善例

 
全身にうつったとびひ①
全身にうつったとびひ②

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2014.06.09