やっかいな水虫

 高温多湿の日々、水虫に悩まされる季節になりました。水虫は放っておくと、 足指に間が割れてジクジクしたり、白癬菌の増殖によってツメまで広がってい る方を見かけます。長年の水虫に悩んでいる方に、家庭療法として洗面器に「五倍濃縮梅酢」を入れ、患部を10分くらい足浴する方法をおすすめします。梅酢の作用で硬い皮膚が軟らかくなり、白癬菌を退治。この後、サリチル酸、ろう梅油が入った漢方の水虫薬「華陀膏(かだこう)」をよく擦り込みますと、より早い効果が期待できます。

 昨年、水虫で悩んでいた60代の女性が、素足を見せるのが恥ずかしいと言い、この方法をこまめに実行し、1ヶ月できれいなすべすべの皮膚によみがえりました。(写真の症例です)1ヵ月後、すっかりきれいになり。お手入れの効果を実感されています。

 また、小学生の男の子が今年、水虫を発症し、プールを休んでいるという話でした。念のため足裏を見せていただきましたが、小児とは思えないほど悪化しています。「皮膚科に通っているが、最初につけた薬で悪化したまま治らない」とお母様は心配そうでした。角質が厚く、ゴワゴワの状態でしたので漢方薬を外用方法として使い、外用液に10分浸した後で 「華陀膏」を擦り込んでいただく様、お話しました。3週間後、すっかりきれいな足によみがえり、とても喜んでいらっしゃいました。

 足が蒸れる時期、靴の中で白癬菌が増殖するのにもってこいの湿度になっています。靴はまめに風を通し、靴下は綿か麻で吸収させましょう。 プールや大衆浴場などで白癬菌をもらってきてしまうこともあります。白癬菌は半年以上も生きるといわれます。 完全にきれいになるまでお続けください。

やっかいな水虫
■足の裏や側面などに小さな水ぶくれのある小水疱型。一部皮膚が乾燥してぼろぼろと皮がむける角化型。指の間が白くふやけた趾間型がみられた。(写真左)
■1ヵ月後、すっかりきれいになり。お手入れの効果を実感されています。(写真右)

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2008.07.07