ニキビ

 20代後半のお嬢さんです。ニキビに悩んでいらっしゃいました。肌は白くきれいなのですが、赤いニキビ、化膿したニキビが、額、頬(ほお)、あごなどに点々と目立っています。月経前は特に悪化し、便秘傾向です。仕事の帰りが遅く、睡眠不足、ストレスが多く、ついつい食後にチョコや甘い物を食べてしまうそうです。

 20代以上の女性に発生する「大人のニキビ」がなかなか改善できずに悩んでいる方は多いですね。青春のシンボルと言われる思春期のニキビは、皮脂の腺が詰まった状態で、アクネ菌などが感染症を起こすために、 顔のTゾーンが赤く腫れたり化膿しますが、最近の若い女性に増えているニキビは、あごや口の周りといった比較的皮脂の少ない部位にできます。原因は、皮脂の分泌不足や胃腸、女性ホルモンのバランス失調、内臓のトラブルなどです。

 この方には、化膿や赤い部位の炎症を鎮める漢方薬を服用することから始め、ニキビのタイプにより、序々にホルモンバランスを整える漢方薬へと切り替えながら観察していきました。少しずつ額、あごのニキビがきれいに消失し、頬のニキビも食べ過ぎると出たり引いたりをしばらく繰り返しましたが、半年後にはニキビ跡も消え、きれいなもち肌が蘇りました。その頃からは基礎体温を付けていただき、 ホルモンバランスを整え血を増やす働きのある漢方薬を服用しています。現在はニキビのトラブルはまったくなく、透き通った肌は、みなさんに見ていただきたいほどです。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2008.05.07