若い男性がいつも疲れているのは、「腎のエネルギー不足」が原因だった。ストレスや慢性の疲労感、睡眠不足、偏った食生活が30~40代男性をむしばんでいます!!
社会生活におけるストレスと体調不良は切っても切りはなせない関係ですが、最近急速にクローズアップされているのが、 若年性男性の“腎のエネルギー不足”です。中医学でいう「腎」とは、西洋医学の腎臓を含めた副腎、泌尿器、生殖ホルモン系など、生殖と発育、老化にかかわる働きのことを指します。「腎」のエネルギーが不足することを「腎虚(じんきょ)」と言います。
腎虚になると次のような症状が現れます
- 疲れやすい
- 足腰がだるい
- 眼のかすみ
- 性機能の減退
- 尿の出が悪い、または頻尿、尿漏れ
- 免疫力低下
これまで、腎虚の症状は40歳から徐々に出始めるとされていましたが、最近、30代の男性もこれらの症状を訴えるよう になってきました。日々の激務からくるストレスや過労、夜型の生活や食生活の不摂生などが積み重なり、若いうちに腎虚が表れているようです。
最近の20~40代男性への調査でも、次のような結果が出ています
- 30代男性の3割 セックスレスで、性的なことに興味がない
- 20~40代男性の84% 「なんとなく疲れている」
- 20~30代男性の約2割 「非常に強いストレスを抱えている」
- 20~40代男性の10% 「性機能不全を自覚」
(電通サドラーアンドヘネシー㈱ 2006年「現代男性の性生活を中心とした、ライフスタイル実態について」)
こうした腎のエネルギー不足を補うには、海馬(たつのおとしご)や鹿茸(鹿の角)など動物性の生薬がよいとされています。 また腎の働きを補う食材を積極的に取り入れた食生活、規則正しい生活をすることをお薦めします。適度な運動を生活に取り入れて、疲労やストレスを溜めない生活を こころがけるようにしましょう。
腎虚の人を元気にするたべもの
山芋、にんにく、黒ゴマ、黒豆、クルミ、松の実、クコの実、小魚、海藻、小松菜、 ホウレンソウ、にら、うなぎ、穴子、牡蠣、はまぐりなど。
野菜・肉・魚・豆類・穀物・海藻はまんべんなく摂ると体が楽になります。 刺激物、精白された食べ物、加工食品はなるべく減らしたいものです。
日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり