ウィルス性イボ

 イボにはいくつかの種類があり、摩擦によって角質が硬くなってできた突起物と、人乳頭腫ウィルスといって、ヒトパピローマウィルス(HPV)の感染によって増殖するものがあります。

 最近のお二人のご相談例です。若い男性は両手の指に何か所もイボがありました。ご年配のご婦人は足の裏のイボの治療中です。お二人ともウィルス性のイボだとの診断で、液体窒素で凍結治療をしましたが、その後も消えずに残っている箇所を治療しなければなりません。まだ痛い思いを続けなければならない思いと、ウィルスであれば根本治療をして再発を予防したほうがいいのでは、とご相談されました。

 漢方薬を使う目標(方針)は、免疫が低下することによりウィルスが増殖しますので、邪気を取り除いて消腫すること、免疫力を高めてウィルスに負けない皮膚作りです。

 漢方薬を飲んでいただいた結果、男性は、1か月後には焼いた跡がすっかり消え、3か月後にはまだ治療していない箇所も消えてしまいました。女性は、痛い治療を続けるのが辛かったので、漢方薬で経過を観察しましたが、1か月後には自然と硬い角質が取れ、突起がなくなり楽に歩けるようになったと喜んでいらっしゃいます。お二人とも、経過は順調ですっかり安心されています。

 さまざまな皮膚のトラブルも、漢方薬が早めの効果を発揮することもありますので、あきらめずにご相談ください。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2014.08.21