坐骨神経痛と漢方

60代の男性です。坐骨神経痛と診断され、投薬指導、ブロック注射の治療を受けましたが、激しい痛みが残っています。臀部から足にかけて鋭い痛みを感じ、時間によっては痛みの部位が変わり、1時間のウオーキングでは後半は休まないと継続できない、と嘆いていらっしゃいました。

「痛み、しびれ」には、エネルギー不足、血液不足など慢性的な抵抗力の低下や老化、湿度、寒さなどさまざまな原因が考えられます。中医学では足腰の弱りを「腎」の衰えと考えます。弱りのサインとして、痛みより先に「だるさ」を感じることがよくあります。この段階で漢方薬をしっかり飲んで養生すれば、症状の悪化を防ぐことも可能です。

この方には、「痛み、しびれ」に対しての植物生薬の滋養強壮や、身体を温める作用により原因を取り除く漢方薬を飲んでいただきました。トウドクカツ、ソウキセイなど、16種類の植物生薬から抽出したエキスを顆粒としたもので、疲れやすく、下肢が冷えやすい方の腰痛、関節痛、下肢のしびれ•痛みの改善を目的とした漢方薬です。

飲み始めて1ヶ月「劇的に良くなった、痛みは高所作業の時のみ残っている程度。」2ヶ月後にはテニスができるようになり、スネに若干痛みが走ることがある程度まで改善され、ウオーキングも1時間余裕で歩ける程になりました。以前は常にしびれを感じていた腕が、それも 2ヶ月 で症状が改善されました。ご本人は大喜びで、今も予防に続けていらっしゃいます。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2021.02.09