生活習慣病の危険信号

 56歳の男性。会社の健康診断で血圧が上185下118。 「このままでは危険です」との診断。どうしたらよいか、との相談です。原因を探るために生活習慣を聞いてみました。会社で深夜まで残業することが多く、ストレスで熟睡できないと訴えます。食事のとり方は、昼も夜も外食。時にはお酒の席にも出なければならず、あまり好まないお酒の代わりに、カロリーの高い肉や脂っこいものを好んで食べ、野菜はほとんど手をつけないといいます。自分では症状としても何も感じなかったので気付かなかったようです。

 これはまさに生活習慣病。動物性脂肪が多く、血液がどろどろの汚れた状態で、血管が狭くなるとうまく血液が流れないために、 動脈硬化を起こしやすくなります。まず、一日三食、野菜をたっぷり取ること。そして食後に必ず黒酢を飲み、脂肪代謝を活発にする丹参(たんじん)製剤を一日三回飲んでいただきました。丹参製剤は血液のねばねば状態をさらさらにする効果がありますので、高血圧、心疾患、高脂血症、糖尿病、肥満などの生活習慣病の解決をしてくれる優れもの。中性脂肪、コレステロールの数値が下がり、未病先防の薬として多くの方に喜ばれています。

 この方は 、野菜の多いメニューと食後の大さじ一杯の黒酢と丹参製剤で185だった血圧が三ヵ月後には140に下がっていました。本人の努力です。今、サラリーマンは生活が不規則で、食生活も乱れがち。健康診断を受けたら、まず内容をよく見て、危険信号を消すための食養生をなさることが第一と思います。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2002.10.07