更年期の不調

女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下することによって生じる、身体の様々な変化に敏感になっている方が多くなっています。もともと女性ホルモンには、気持ちを明るく前向きに、感情や情緒をコントロールする働きがあります。女性ホルモンが減ってくると気持ちがネガティブに傾きやすくなります。また、女性ホルモンには脳の血流をよくし、神経伝達物質のセロトニン(穏やかな気分)やノルアドレナリン(意欲や高揚感)の代謝を助ける働きもあるので、女性ホルモンが少なくなると、これらの分泌も減り、イライラ、落ち込み、前向きになれないといった症状が現れやすくなります。

中医学の考え方では、女性ホルモンの働きは「腎」と関わり、「腎」は、ホルモンバランスや生殖能力をつかさどり、加齢とともに衰えていきます。また、体力や気力のエネルギーである「気」、からだと心に潤いを与える「血」もコントロールしているので、更年期には、体とともに心も衰え、環境の変化についていきにくくなったり、ストレスに弱気になったり、些細なことで傷ついたり、或いはイライラ感情のコントロールが抑えられなくなったりと、心が不安定になってしまいます。

40代後半の女性です。「更年期だと思うのですが」を付け加えて、イライラ、落ち込みが激しい、頭痛、眩暈、ホットフラッシュなど様々な症状を訴えていらっしゃいました。カウンセリングさせていただきたい、先ず10日間漢方薬を飲んでいただきました。10日後には、「飲んで1日も頭痛がなかった、眩暈も無くぐっすり寝れた。」と効果を実感され、楽になったと喜こんでいらっしゃいました。

疲れが抜けない、体が重い、やる気が起こらない、などうつの項目に当てはまる症状で、不安になっている方もご相談されています。

よくある質問に、『漢方薬は長く飲まないと効果がわからないのでは』と言われますが、十分カウンセリングをいただき、その方に合わせたオーダーメイド漢方をご提案させていただきます。 つらい、不安な症状を抱えていたら御相談ください。早く楽になりますよ。

2021.02.19