不正出血、過多月経

 月経が終わったと思ったら2週間もしないうちに、また月経が始まってしまう。それが月経なのか不正出血なのかはっきりしない。月経血がだらだら1、2週間も続いてしまう。月経血の量が多くて、月経中は動けないほどつらい――など、健康な月経周期を迎えられずに悩んでいる方は、意外にも多いようです。

 原因はさまざまで、子宮筋腫、子宮内膜症、何らかの理由でホルモン剤を服用している、など。また、原因が特定できずにいる人もあります。出血が多いことから、低血圧、貧血などの疾患となり、鉄剤が欠かせない場合もあります。何とか経血が止まってほしいと訴える方、このままの状態を繰り返していたのでは自分の体はどうなってしまうのだろうと、不安を抱えてご相談に見える方もいらっしゃいます。

 漢方薬は、これらの悩みを改善し、体調を調えることが得意です。中医学的に見ると、気(エネルギー)の不足、血液の滞り、血に余計な熱がこもっているなどの原因が考えられます。生活リズムや生活環境の乱れ、過労や頭の使い過ぎ、睡眠不足などによって体のエネルギーである気が消耗されたときに起こりやすく、また、子宮筋腫やポリープを抱えている人の、血液の滞り(瘀血)が原因である場合、無排卵で不正出血が起こっている状態などでもみられます。基礎体温をチェックしたり、周期を確認しながら、その方に合った漢方薬を飲んでいただきます。長い間、不正出血や過多月経に悩んでいた方の多くは改善され、体調や顔色が良くなり、とても楽になったと喜んでいただいています。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2008.11.07