28歳のお嬢さんのお悩みです。月経の周期が一定せず、忘れた頃に来るというサイクルでした。基礎体温も低温期が長く続き、なかなか高温期になりません。生理前になると、吹き出物が多くなり、腰が痛くなるため、そろそろ来るのかなと感じ、月経中はおなかを抱えるほど痛みます。近々結婚することになり、女性として将来妊娠・出産を考えると、健康的な体になりたいとのご相談でした。
現代の女性は月経のトラブルで悩んでいる方は案外多いようです。無理なダイエットで体が栄養不足に陥り、血が減り、月経を起こす力が弱くて止まってしまったり、もともとホルモンの分泌が弱く、血液の量が少ない女性は子宮に血液が満ちていなければ月経は来ないのです。この状態を中医学では「気血不足」といいます。
この状態を改善するために
- 血液に栄養を与える
- ホルモンの働きをよくする
- 子宮や卵巣の働きを高める
漢方薬が必要になります。
また、もう1つの原因が血液のめぐりが悪くなっていることで起こる月経不順です。冷えやストレスによって気血のめぐりが滞り、ホルモン分泌が子宮にうまく送り込まれていない状態です。
この状態を改善するためには
- 全身の血液を活発にめぐらす=「活血」
という働きをする漢方薬が必要になります。
この方には
- 血液に栄養を与える
- ホルモンの働きをよくする
- 子宮や卵巣の働きを高める
- 全身の血液を活発にめぐらす
漢方薬を服用していただきました。
気血不足を補い血流を改善したことで、遠のいていた月経が自分の自然治癒力で来るようになりました。月経前の肌荒れもなくなり、便秘も解消されました。冷えきっていた体を漢方薬で温めるとともに食事に気をつけ、生野菜や冷たい飲み物を控えたことで生理痛も改善されました。女性の体はとても敏感でライフスタイルに影響されやすいため、変化があったら早めに対処することが肝要です。
日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり