ストレスによる睡眠障害

20代の女性です。コロナ禍で職場移動があり、緊張感が体から抜けなくなってしまった、というのです。週一日出社、他は在宅勤務ですが、平日は、毎日気を張り詰めていて食欲も空腹感も無くなりました。心細くて不安で、夜は寝付きが悪く、夜中何度も目が覚め覚醒してしまうのです。2週間前からは10日間も不正出血が続いてしまいました。職場が変わる前は気持ちのコントロールはできていました。どこに歪みがあるのか、詳しくカウンセリングさせていただきましたら、職場の人間関係で躓いているようです。

カウンセリングでは「生命の木」でいう五臓の働きのチャートで歪みのお話をさせていただくのですが、この方は、気の流れをのびやかにして調和される「肝」の機能が失調し、エネルギーや血液の流れが悪くなった肝鬱気滞と心(こころ)と脾が、ストレスや脳の疲れで虚弱になってしまった、と考え、肝と心を補う2種類の漢方薬を飲んでいただきました。

3週間飲んだ様子を伺いましたが、目が覚める回数が減り、変な夢を見なくなり、昼食は食べれるようになった。でもまだ緊張するとカーッと熱くなりドキドキするそうです。1種類顆粒が飲みづらいとの事で、羚羊角製剤のカプセルに切り替えて又飲み続けていただきました。

更に3週間の経過、寝ついてから朝5時まで目が覚めなくなり、朝の焦りが無くなったそうです。まだ朝は食べれませんが、今日4か月ぶりに生理が来た、と喜んでいらっしゃいました。緊張、ドキドキは減り、腹鳴りはなくなり、気持ちに余裕が出てきたと、症状が楽になって、表情が明るく見えました。でもまだ体調に不安はありますので続けていらっしゃいます。

良質な睡眠は自律神経のバランスを整え、免疫力の維持にもつながります。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2021.09.17