やる気が起こらない

 34歳のお母さん。夜、布団に入ってもなかなか寝つけず、明け方までうつらうつらして小学生の子供に起こされる始末。何をするにもおっくうで、やる気が起こらないとの悩みです。手足は冷え、生理はだらだらと1週間以上続き、腰痛、腹痛でつらいと訴えます。

 こんな状態を中医学では、気・血のめぐりが悪いと考えます。このような症状にぴったりなものとして、鹿茸(ろくじょう)、ごうかいなどの動物性生薬と冬虫夏草(とうちゅうかそう)、朝鮮人参、黄耆(おうぎ)、枸杞子(くこし)などの植物性生薬からなる漢方薬を一日一丸飲んでいただきました。

 三十日後、前回とは別人のような笑顔で見えました。以前には遠出など考えられなかったのが、電車で往復四時間かけて出掛け大好きなテニスの観戦ができたとのこと。食事もおいしく、体が軽くなり、家事も楽々できると大喜び。私もこの時ばかりは、漢方の威力に驚き、人助けができたとうれしくなりました。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2002.11.07