ストレスからくる症状「眼精疲労」

 40代男性です。長年、仕事のストレスが強くあり、自分の感情を抑えて生活しているとの事。5年前から血圧上昇し、降圧剤を服用、又最近は左眼圧が28と高く、目の奥に痛みが走り、頭痛、難聴を伴っています。体はだるく、寝つきが悪いなどの症状を訴えていらっしゃいます。

 中医学では、この方の症状を統合して考えた場合に、”五臓の肝”の働きが影響していると言えます。”肝”とは気のめぐりを調節、精神神経を安定させ、血液循環の調節、自律神経の働きをコントロールしています。この働きが乱れると、高血圧、自律神経失調症、また、目との密接なつながりがあり、眼精疲労、白内障、緑内障などの病気も現れやすくなります。つまり、ストレスが肝機能の働きの障害となり、今のようないくつもの症状を併発していると考え、「冠元顆粒」「杞菊地黄丸」をベースに飲んでいただきました。

 3週間後、28の眼圧が14に下がり、頭痛は改善されました。その2週間後には血圧も下がり、寝つきも良く、朝まで目が覚めなくなり、不安な症状が少しづつ和らいでいます。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2010.04.07