アトピー体質 漢方薬で好転

 幼児期からのアトピーが昨年悪化、薬局の軟膏(処方内容わからず)だけでがんばっていたけれど、いよいよ辛くなりご紹介でいらした時は、顔、首、肘、お腹に至るまで赤く、皮膚は熱をもっていました。掻いた痕が傷になり、汗をかくと痒みが増し、せっかくの好青年が不安を隠せない様子でした。

 中医学では、皮膚の状態を観察し、今までの治療経験をお聴きした上で、今皮膚がどのような状態なのか、今後どのような改善方法があるのか、お話しさせていただきます。ステロイドを長年使い続けている方は、塗ると一見落ち着いて見えますが、真皮は熱がこもっていることが多く、エアコンの風がきつく感じ、そのために乾燥が強くなっています。また、紅斑、丘疹、水泡、滲出,膨疹(みみずばれ)、乾燥など、熱をもっているか否かで、使う漢方薬をご指導致します。

 この青年には、2種類の漢方薬を飲んでいただきました。徐々にこもっていた皮膚の熱が冷め、痒みが、減っているのが、皮膚を見てわかりました。大事なスキンケア―も、掻いた痕を残さず、2か月ですっかりきれいな皮膚によみがえっています。以前使っていた軟膏はステロイドではなさそうです。ベースの真皮細胞が壊れていないので、これだけの短期間で改善したと思います。

 今後は秋に向かい、皮膚が痒みの原因にならない様潤いを補って、健康的な安定した状態が保たれるよう見守っていきたいです。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2013.09.25