肌のトラブル① 顔のかゆみ

 40代と50代の女性の方のお悩みです。顔と首の一部が赤く腫れ、激しいかゆみを伴っています。肌は乾燥し、粉をふいたようになり、潤いがありません。お化粧をしたくても、普段使っている化粧品がしみるため、使えなくなりました。赤みが目立ち、あまりのかゆさに我慢ができず、つい手でかいてしまいます。首はスカーフで隠せても、顔は人から見られるところだけに、隠すことができずストレスの元になっています。

 アレルギー性の皮膚炎を起こしたときは、体質に異常があったり、体が化学物質に敏感に反応していることを示しています。 こういうときの体質改善こそ、中医学が最も得意とするところです。アトピー性皮膚炎ではないアレルギーによる皮膚炎症は、比較的治りやすい病気と言えます。皮膚に赤みがあれば、体内に「熱」(炎症)がこもっていると診断します。また、赤くてジュクジュクがある場合、「熱」だけでなく「湿」(不要な水分)を持っていると診断できます。

お二人には
  • 熱(炎症)を取り皮膚に潤いを補うもの
  • 抗菌、抗アレルギー、抗炎症作用のあるもの

 
 2種類の漢方薬を服用していただきました。

 かいて赤くなっている部分には、 外用方法として生薬水溶液で湿布をしていただいたところ、2週間で炎症が治まってきました。食生活にも気を使うようにします。アレルギーを起こしやすい食物は控える、欧米式の食材を日本食に変え、緑黄色野菜をたっぷり摂る。特に、アルコールや甘いものは、かゆみを助長するので控えていただきます。お一人は1ヶ月で完治しました。「お化粧もできるようになり、外出が楽しくなりました」とのことです。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

 

2004.05.07