アトピー性皮膚炎の急性期や、ステロイド軟膏の使用をやめたあとのリバウンド時期は特に、皮膚が真っ赤で赤くなった部分を触ると、熱く、灼熱感があります。かゆみが強く、かきむしった跡は、血がにじみ、白い粉がこぼれます。肌に脂が少なく、乾燥すると、ますますかゆみを我慢できずにステロイド剤を使用して一時的にかゆみから解放されますが、繰り返すことで、皮膚はゴワゴワになり、角質細胞の修復力が弱くなってきます。
中医学では、自分の副腎を元気に働かせて免疫力をアップさせ、自然治癒力を高めることを目標に考えています。お肌をトラブルから守り、角質の修復を助ける「瑞花露薬用保湿ローション」は、今までの漢方外用剤にはない、かゆみを鎮める生薬が配合されています。高い保湿力、消炎作用、皮膚のバリアを増強し、肌のほてりを冷まして、赤みをしずめます。さらっとしているので、これからの時期、汗や虫刺されによるかゆみのトラブルにもお使いいただけます。
これからの時期、汗をかくとかゆみは増し、損傷している部分は熱くほてります。掻(か)きむしると傷が無数にでき、そこへ細菌がつくと、また悪化します。そのためにシャワーを浴びて、常に清潔に保つことは大事なポイントですが、一日に何度もシャワーを浴びる場合は、汗を流す程度にして、石けんを使うのは1日1回程度に控えましょう。入浴の場合は38度くらいのぬるま湯で短時間にします。「湯上りに体の水分をふくと垢(あか)が出る」とよく聞きますが、それは皮膚の角質細胞です。ごしごしすると再生されきってない角質細胞を無理にこそげ落とすことになってしまいます。
入浴後は、皮膚に潤いを与えるスキンケアが必要になります。そこで、デリケートな皮膚の角質細胞の自然治癒力を引き出す「瑞花露(すいかろ)ローション」(医薬部外品)で損傷している部分をパッティングし、瑞花露クリームを薄く塗ります。炎症をしずめ、かゆみを抑えて、高い保湿力が皮膚のバリア機能を強力に修復します。これは外用薬のステロイド剤を使う回数を減らすための大事なポイントになります。
ステロイドは含まれていないので、何回もシャワーを浴びる方にもお勧めします。園や学校でお子様がプールに入った後のスキンケアには、ローションをスプレーの容器に入れて持たせてあげると、自分でシュッシュッと吹きかけることができます。乾燥が強い、かくと粉がこぼれるような肌タイプの方には、ローションと保湿クリームを併せてお使いいただくと、保湿力が一層増すとともに、かゆみや炎症が気にならなくなるでしょう。また、夏は炭酸飲料など糖分の多い飲み物、アイス、コーヒー、ビールなどのアルコール類を多くとりがちですが、これらは身体の中に熱をこもらせてしまい、皮膚の赤みやかゆみを増す原因になりますので、避けるようにしましょう。
日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり