掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)③

 手の指に2,3か所出ていた水疱が手のひらにまで広がり、掻いているうちに皮が剥け、皮膚が赤く熱を持っています。水疱または膿疱も見え、増悪を繰り返している方のご相談が増えています。

 皮膚科で「掌蹠膿疱症」と診断され、治療を続けていましたがなかなか治癒が見られない40代の男性は、発症して4年になるそうですが、足の裏、側面にも水疱、膿疱そして角質が堅く厚くなっており、ところどころ亀裂部位が痛いほどでした。悪化原因はストレス、発汗、物理的な刺激、生理不順などが考えられると言われています。また、高タンパク、高脂肪、喫煙、飲酒も増悪の原因になります。中医学では水疱を湿、膿疱を熱毒と考え、代謝を良くする漢方薬を飲んでいただきます、また、スベリヒユの液を痒いところに塗布すると、皮膚症状はかなり軽減する傾向があります。

 この男性は、手のひらは4カ月、足裏は8カ月でほぼ正常な皮膚に戻り、喜んで下さいました。40代の女性も、手のひらだけ水疱と赤斑でご相談いただいてから2ヵ月で正常な皮膚が甦りました。皮膚がゴワゴワ、亀裂、痒いなどのトラブルで長い間悩んでいる方も、この方法できっと早く楽になれることでしょう。

掌蹠膿疱症

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2011.08.07