アトピー肌が早期に改善

 11歳、小学五年生の女の子です。元々アトピー体質の方で、4歳のころ皮膚にかゆみがあり漢方薬を服用、その後は改善していました。今回は、2009年2月にご来店されました。両頬、首全体に細かい発疹が広がり、全体に赤みがありました。皮膚に熱感がありかゆみがひどく、かきむしったところはジュクジュクした透明な液体がでていました(写真左)。ご本人によると、マラソンをした際に埃をかぶったことがきっかけとのことです。

 しかし皮膚科には行かず、ステロイド軟膏を使わないで我慢をされていました。 この方には漢方薬を1日3包服用していただき、赤み、かゆみのあるところは、外用方法として漢方薬の水溶液を1日2回湿布していただきました。 入浴の際には、人の皮膚と組成が似ていて刺激が少ない絹の石鹸を使っていただきました。ひじやひざ裏など乾燥している部位には、保湿作用に優れている「スイカロクリーム」を塗っていただきました。

 漢方薬の服用と共に、1日に2回真面目に湿布をしていただいたこともあり、だんだんと首、顔の赤くただれた部分が落ち着き、顔のむくみもとれてきました。1ヶ月後には赤味は少し残るものの、ほぼ完治し見違えるようにきれいな肌になりました(写真右)。 大好きなチョコレートやスナック菓子など、甘いものは悪化の原因になりますので控えていただきました。がんばって守ってくださいましたね。

 飲んでいただいた漢方薬は、ほてりと炎症をしずめ熱毒を解消する働きがあるもの。この漢方薬は、ジュクジュクするタイプのアトピー、皮膚炎に効果があります。お茶として飲んでいただくほか、外用の湿布としてお使いいただくことで、皮膚の炎症・辛いかゆみを早く取り除くことができます。しかし何といってもこの方の場合は、「ステロイド剤を使っていなかった」ということが皮膚の早期修復につながったと言えるでしょう。(注 ステロイド剤を使用している皮膚は、表皮細胞=セラミドが壊れているので、必ずしも短期間での改善が期待できない場合があります)

アトピー肌が早期に改善

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2009.03.07