バルトリン腺慢性嚢胞

30代の方です。
4年前に発症してから毎年一回のペースで穿刺していました。嚢胞は大きくなったり小さくなったり変化がありながら、鶏卵ほどの大きさになると、病院で処置をしていました。もう繰り返して欲しくないと思い、穿刺をした翌日にご相談のお電話をいただいた方の、漢方を飲み始めての経過、体験をお話しします。

「穿刺四日目、経過観察で受診、まだ腫れているからと切開された。しかしすぐ又腫れ、その三日後に自壊した。自分で押してみると内容物が出るがまだうずら大の腫れ。押しても出なくなり、又痛みと腫れが増したので自壊を待った。しかし我慢の限界で受診、切開となった。次の日の入浴中、また押してみたらレバー状の塊がドドドっと。量と塊とでびっくりしたが、スッキリした。その後1週間位排膿は続いて止まった。この4年間で一番小さくなった。」
とのご報告でした。漢方を飲み始めて3週間の間の経過です。経過を整理します。今までの4年間、慢性嚢胞で、痛みはなく大きくなったら穿刺を繰り返していたので、嚢胞の内容物が全部抜き切れるわけではなく、そこから一年経過のうちに、古い内容物は塊となって嚢胞の内側にこびりついたまま、更に又溜まっていく状態だったと考察します。切開しても自壊しても漢方を飲んで1週間位では排膿は十分ではなかったのです。それが3週間後に押した時には内容物が剥がれて大量に排泄されたのです。嚢胞が消滅する次の目標を目指して、漢方を飲み続けていらっしゃいます。

慢性嚢胞の方も治るきっかけはあります。病院で穿刺や切開をした事で、治す方向のチャンスが訪れた方の例です。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2018.03.08