バルトリン腺開窓術の意味と漢方

開窓術をしたのに又バルトリン腺膿瘍になってしまった、と嘆いてお話しくださる方が実に多いです。

40代の方です。産後から穿刺を繰り返した事で開窓術をしました。ところがその2ヶ月後には又腫れて2回穿刺をしています。そしてご相談される直近には、穿刺後又すぐに、さらに大きな鶏卵程の大きさに腫れて又穿刺、そして開窓術になりました。こんなに何回も繰り返しバルトリン腺膿瘍になってしまうのか、開窓術はどんな意味があるのか途方に暮れ、これ以上の辛い処置は避けたいと、ご相談下さいました。

産後からのバルトリン腺膿瘍を繰り返している原因は個人差はありますが、育児疲れ、緊張、睡眠不足などが考えられます。疲れが蓄積すると免疫力が低下しやすくなります。菌と戦う防衛力が弱くなりバルトリン腺嚢胞が炎症を起こしてバルトリン腺膿瘍になる、と考えられます。処置だけでは免疫力は上がりません。漢方薬を飲みながら免疫力、防衛力を強化して、嚢胞を縮小消滅する方向へアプローチしていきます。

初回の漢方薬は2週間で様子を伺います。残っている嚢胞は柔らかくなり、しこりはニキビ程のまで小さくなったそうです。この後も再発しないよう、しこりが無くなるまで漢方を続けていただいています。

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2023.03.07