多嚢胞が漢方でいい結果に

 PCO(多嚢胞性卵巣)と診断されて子宝相談にいらしたCさん。結婚生活2年経つので、エコーとホルモン検査だけ受けてみたところ、このような診断で不安を抱えていらっしゃいました。PCOは月経排卵障害のひとつで小さな膿疱が両側にいくつかできて、ある程度は育つのに、なかなか排卵しない状態をいいます。西洋医学では治療法がなく、排卵誘発剤で排卵を促す方法をとりますが、リスクを伴う場合があります。

 中医学では、多嚢胞を代謝疾患ととらえ、“痰湿、瘀血”の体質ととらえ、3種類の漢方薬を飲んでいただきました。ご相談にお見えになる前の受診で、「多嚢胞の中に15ミリに育った卵胞があった。」とのことでしたので、排卵してくれることを祈りながら、次回は、基礎体温の観察のお約束でした。2週間後、体温表からは排卵したことがわかり、高温期も12日ありました。引き続き漢方薬を飲みながら、卵管造影を予定、タイミングを増やしていただくようアドバイスして2週間ごとのお約束。

 なんと漢方薬を飲み始めて2周期目に妊娠。早い結果にご本人は驚き、「診断結果を聞いて、すごく不安でしたが、お話が聞けて、体調も良くなり、良かったです。安心して過ごせました。」と感想を述べて下さいました。

 多嚢胞性卵巣症候群による無月経のご相談は増えています。卵巣の環境がどのようになっているか、カウンセリングで詳しくご説明しています。ホルモン検査結果表をお持ちください

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2014.04.11