できない!と悩んでいませんか?

 長年、子宝のカウンセリングをさせていただいて思うことです。基礎体温をつけていただき、生理期間は×、おりものは+、夫婦生活は○、と記していただくのですが、○が排卵予測近くだけ、それも1~2日のみのご夫婦が非常に多いのです。6月の不妊カウンセリング学会でも取り上げられていましたが、精子は毎日作られるので、3~5日ごとの性交が理想と述べています。

 ある雑誌に男性不妊を多ページにわたって取り上げ、その中で石川病院の医師が、精子についての基礎知識で重要なことの一つに、「禁欲しすぎないこと。精子は絶え間なく作られているため、1~2日の禁欲のほうが良質な精子が採れます。良質な精子が採れれば妊娠確率は高く、流産確率は低くなり、元気な子どもが生まれる可能性が高くなる。現在、精子側の対策はほとんどなされていない。」{前略}。

 先日 20代の方の初回カウンセリングで一か月1回のみの夫婦生活の理由をきいたところ、「ネットに、排卵時期に続けて夫婦生活はしないほうがよい、と書かれていたから」という答えでした。びっくりです。いつ排卵するか、確実な予測ができないのですから、1日おきがチャンスですよ、とお話ししました。

 また、「フーナーテストの結果が2回とも悪かった」と話された方の例ですが、テスト前、「10日以上の禁欲を」とのことでした。そのことを守ってテストに臨んだ結果でした。精子の形成についてお話をした上で、ぜったい大丈夫だから自信を持ってタイミングのチャンスを増やして!と、安心したのでしょう、次の周期に妊娠反応がありました。

 人の心理を左右した例でしょう。基本的には問題ないご夫婦がたくさんいらっつしゃるのに、できない!と悩んでいらっしゃいませんか?

日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり

2012.12.03