30代の女性です。長年子宝に恵まれず、通院していましたが赤ちゃんが授からないと悩んでいました。冷え性で生理痛があり、基礎体温は高温期が短く排卵後の高温期移行に3日以上もかかっています。このような方は、まず妊娠しやすい体のベース作りを目標に漢方薬を服用していただきます。冷えは骨盤の血液の流れを阻害してしまいますので、子宝を望む方は特に下半身を冷やさないことや冷たい飲食物を避ける、毎日適度な運動をするなどの心がけが大切です。
この女性には、
- 子宮、卵巣の働きを高める
- 女性ホルモンのバランスを良くする
- 健康な体づくりを助ける
- 黄体機能を改善する
以上の働きをもつ漢方薬を服用していただきました。
基礎体温は生理周期に応じて変動します。毎日記録された基礎体温表からはさまざまな情報が読み取れたいへん参考になりますので、漢方薬をお出しする際には、毎月の基礎体温の変化をチェックしていきます。この方は、漢方薬を服用する内に、だんだんと体が温まり、生理痛も軽くなりました。なによりも基礎体温が漢方薬を飲み始める前とは明らかに変わって、高温期への移行もスムーズになり、半年後にはめでたく妊娠されました。
不妊症で悩んでいる方は、不妊治療に過度の期待をかけすぎてかえって大きなストレスになっている方も多く見られます。ストレスは心の病のきっかけになったり、女性ホルモンにも影響を与え、体のバランスを崩しかねません。そのような方には、ストレスを和らげる漢方薬を併用していただくと気持ちがとても楽になります。
日本中医薬研究会会員 日本不妊カウンセリング学会会員 こだいら漢方堂 大塚みどり